現代の地図や町並みと見比べながら、往事を想像しつつ街を歩くのは、この上なく楽しい。
今回のお供は江戸期の金沢城下の地図。
実はこれ、もともとはただのお菓子の包み紙。
それを寺川府公子がとって置いてくれて、ある日僕に手渡した。
その時は金沢を訪れる予定などなかったから、まさか今回の旅で役に立つとは思っていなかった。
長町という武家屋敷のある通りで、難しい顔をして道の案内板と古地図を見比べていたら、
−もっとわかりやすい地図を差し上げましょうか?
と、お茶屋のお姉さんに親切にされてしまった。
でもね。
それも含めて古地図とする旅は、いい。
【浜野基彦】
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