−バナナの皮で滑って転ぶ
という定番のギャグもしくは事故が(舞台上にあれだけバナナの皮が敷き詰められているにもかかわらず)存在しません。
それもそのはずです。
舞台上に散乱するバナナの皮は、すべて作り物−食品サンプル会社にわざわざ発注して作らせた堂々の(なかなかお金のかかった)小道具なのですもの。
一方、皮になっていない−つまり一本姿のバナナはすべて本物です。
こちらは本物ゆえに舞台上にいられる"小道具寿命"が限られています。
あっというまに熟し、シュガースポットの黒い点で覆われてしまうからです。
そうなった退役バナナたちは楽屋に運ばれ、役者たちの胃に収まり、演技の活力としてふたたび働き始めるのでした。
なんと無駄のない!
−とはいえ、ただでさえ楽屋は、夏の暑気と芝居の熱気で暑苦しいのに、このバナナの山がたち昇らせる"熱帯臭さ"は何とかならないものか…。
観劇後、ご希望の方は何本でもただでお持ち帰りいただけます。
ぜひお近くの劇団員まで
−バナナ、テイクアウト
と、お声がけを。
ほんとご遠慮なく!
【浜野基彦】
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