本作のもう一人の主役・タイプライター。
そして、いわくありげな扇風機。
どちらも重要な小道具です。
ただ1930年代のアメリカにおいて、それらの彩りは黒が主流だったようです。
(言葉どおり)時代色の出るように、舞台監督・金子武男が黒々と塗装を始めました。
とはいえ、どちらも機械です。
可動部分に一滴でも塗料が落ちれば、小道具としてはオシャカになってしまいます。
作業は精密を要します。
しかしそこは熟練者金子の腕の見せ所です!
見てください。
トレードマークの眼鏡も外し、たかまる集中力。
小道具も、役者と同じくメイクや衣裳をほどこされ、1930年代ハリウッドの個性に化けてゆくのでした。
【浜野基彦】
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