10年ほど前、そのときは観光で盛岡に来た。
ある夜、アーケード街でホテルへの道を見失ってしまった。
つごうよく3・4人の女性グループが近くにいたので、彼女らに道を尋ねることにした。
ところが、案内を請ううちにひょんなことから意気投合し−
気づいたときには、居酒屋でわいわいと酒を酌み交わす仲になっていた。
話を聞くと、彼女たちは地元の看護大学生で、年齢も僕とほぼ同じくらいだという。
明るく、清潔で、素直で、とてもすがすがしい印象の女性たちだったのをおぼえている。
僕もまだ劇団の研究生になりたての頃だったから、おたがいの将来の展望などを熱っぽく語りあった。
別れぎわ、誰かが発した
「きっと盛岡でも、舞台やってください!」
という励ましのことばに、その時は
「いつか、やれるといいですね」
などという、あやふやな答えをしていたけれど―
あれから10年。
あのとき、あなたたちがくれた励ましに守護られつづけ、僕はこうしてこの町で、いま幕が開くのを臨んでいます。
Fool on the 筑紫丘~虹ヶ丘~桜ケ丘
平成20年11月28日金曜日
きっと盛岡でも―【盛岡】
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