いくらシッチャカメッチャカになる芝居とはいえ、たった一回の本番でこんなにまで衣裳のシャツがシワクチャのドロドロになるものでしょうか。
衣裳部が洗濯の手を抜いているのでしょうか。
−といえばさにあらず。
じつは登場人物たちの着るものは、場を経るにしたがい、次第に汚れが足されていっているのです。
(もちろん、それぞれ汚れの度合いの違うシャツが用意してあり、それらを次々に着替えてゆきます)
よく見ると、腋の下の汗じみ、食べこぼし、袖口のインク汚れなど、かなりこだわって人為的に汚しを入れています。
一見、今にも"ムワッ"ときそうなシャツですが、衛生面では見かけによらずいたって清潔なのですよ。
クンクン。
ほらね、リネンのいい香り。
【浜野基彦】
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