「『愛・地球博ガスパビリオン炎のマジックシアター』５周年記念同窓会」

「お忙しい中、ガスパビリオン同窓会にご出席下さりありがとうございました。　本品は、ガスパビリオンの建物外壁木材で作りました。本日の記念としてお納めください。　平成22年9月11日」

帰りぎわ、記念にいただいた楯にはそのような添え書きがありました。

クンクン、木材のよい香り

―ああ、建ったばかりのパビリオンに初めて足を踏み入れた時、まず感じたのが、確かにこの匂いだった

さて同窓会です。

会場・名鉄グランドホテル柏の間は、懐かしい面々の笑顔であふれかえりました。

あの人もこの人も、みんな元気そうに飲み、食い、しゃべり、にこにこと笑いあっている。

5年ぶりに集う大好きな人たちは、お互い口々に言いあいます。

―みなで励ましあって日々を乗り越えたのが、つい昨日のことのようですね
と。

参加者それぞれの絆は、5年という時の隔たりを感じさせません。
むしろ前にもましてがっちりと、再び強く結びついたように感じました。

あたたかな雰囲気のうち、
―あ。
という間に予定の2時間は過ぎてしまいます。

しかし、短い間にもぐっと濃縮された、とても幸せなひと時を過ごすことができました。

こんな素敵な会を企画してくださった東邦ガスの方々に、そしてわざわざ声をかけてくださった村松氏に、ほんとうに感謝しています。

心からありがとうございました。

「こんどお会いするのは10周年目にあたる、5年後に」

なんて野暮は言わず、ふと思い立った時にまたみなで集まってワイワイガヤガヤやれるといいですね。

東京へ帰りぎわ、新幹線の窓からしみじみ眺めた名鉄グランドホテルです。

同窓会はすでに終わっているのに、今とって返せば、そこにはまだみんながいて僕を待ってくれている―

そんな胸が締め付けられるような錯覚を起こしてしまうのでした。

【浜野基彦】