Fool on the 筑紫丘~虹ヶ丘~桜ケ丘

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平成19年12月24日月曜日

夢のクリスマスイヴ・名古屋編①


こんな夢を見た―


愛する人と名古屋にいる。


―昼過ぎに、覚王山の駅で待ち合わせをした。

いつものくせで参道へ方向をとって、日泰寺へ向かう。

「24日でもここでは関係ないのね」

と彼女が笑った。

そういえば、クリスマスイヴでも、ここは相変わらず参拝客が多い。


大きな山門をくぐり広い境内に足を踏み入れる。

するともうそこには、さっきまで町にあふれていた、鈴の音も、ヒイラギも、赤と緑のイルミネーションも、まったく関わりがないのだった。

いつもと変わりなく、読経の声と抹香の香りが

―「聖夜」などどこ吹く風

とでもいうように、砂利を踏む音の向こうから流れてくる。


ここには穏やかな日常がある。

といっても、見回すと、若者と呼べるのはやはり僕らしかいないみたいだ。


本堂へ入って、釈迦如来を拝む。

目を開けて隣を見ると、彼女はいまだ熱心に目をつむり合掌していた。

線香の煙が立ち込める伽藍に、西日が差し込んでいる。

淡いオレンジのもやが彼女の横顔を照らす。

そのくっきりとした輪郭を、長いまつげを、僕は改めて

―きれいだな

と思った。


彼女が目を開けるのを待って、僕は言った

「クリスマスなのに、ごめんね」

「何が?」

彼女はきょとんとしている。

「いや、お寺なんか来て。クリスマスなのに」

「なに、こういうのが楽しいんじゃない」

そういって彼女はコロコロと笑った。

笑いながら彼女は本堂を飛び出した。

飛び出したそのいきおいで、精一杯のびをした。

僕も負けじと、彼女のあとをまね、肺いっぱいに冬の空気を吸えるだけ吸い込んでみた。

胸を締め付けるような、どこか懐かしい、かんばしくて乾いた冬の匂いが、体中を満たした。

【つづく】

1 件のコメント:

いちご大福 さんのコメント...

「こんな夢をみた」ってくだり、確か何かの映画にありましたよね。
なにげなくテレビで観たんですけど、すごく印象に残ってます。
寒そうな雪山とか、ひまわり畑とか。

印象に残ってるのに題名も憶えてないんですけどね(^^;)